1975年の1月、NHKで放送が始まったドラマシリーズ「警部マクロード」。当時中学生だった私はこのドラマで、その後の私の人生を大きく左右する人物と出会いました。
『コロラド大追跡』という回にゲスト出演していたジョン デンバーです。出会ったと言ってるけど一人で勝手にそう思っているだけやん!というツッコミが聞こえてくる気がしますが、出会ってしまったとしか言いようのない瞬間でした。
ジョンが画面に登場した瞬間、画面から何か強い衝撃波が押し寄せてきました。そしてある直感が働きました。「この人は私に大きく関わってくる人だ!」と。
ドラマのクレジットで「ジョン デンバー」と言う名前を覚え、アメリカの歌手らしいよと友人から聞き、近所のレコード店に情報を求めて足を踏み入れてみました。ベストアルバムを見つけ、お小遣いをはたいて購入しました。自分で買った初めてのレコードがジョンのアルバムでした。
レコードを聞いてみるとそこには私が探し求めていた音楽の世界が広がっていました。それまでは学校の音楽の教科書にでてくるフォスターやスコットランド民謡などの、自然の景色や人々の営みを歌った美しい旋律の曲が好きなくらいで、流行の音楽とは無縁な生活でした。
それからジョンの歌の世界やその人柄にのめり込み、アルバムを買い揃え、ファンクラブに入り、関西での活発なファン交流活動へと発展していきました。
1981年には念願だったジョンのコンサートを聞くことができ、その後ジョンと直接会う機会が幾度かありました。
ジョンは私にとっていつも手を伸ばして追い求める光のような存在でした。
1997年にその光が突然消えてしまいました。その頃の気持ちはいまだにうまく言葉にできません。
ただ、やっぱりジョンと出会って良かったと思っています。40年経ってもジョンの音楽が私に勇気を与えてくれる。
1本のドラマを見たことから広がった世界。
あの時「警部マクロード」を見ていなかったら全然違う人生になっていただろうと思います。やっぱりジョンを初めて見た時の直感は当たっていたんだと思うのです。
テキサス州タオスからニューヨーク市警にやってきた型破りなマクロード警部。
毎週このドラマを見るのが本当に楽しみでした。
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